老人性肺炎とは

日本人の死亡原因第4位の肺炎

冬場になると毎年のように流行するのが肺炎です。
肺炎にもいくつか種類がありますが、特に感染力が強く重篤化しやすい危険なものとして「マイコプラズマ肺炎」や「インフルエンザ肺炎」があります。

肺炎とは、呼吸器官である肺の中に病原菌となる細菌やウイルスが侵入することによって引き起こされる病気全般のことをさしており、どういった細菌やウイルスによるものかによって病名が細かく分類されます。

肺炎はかつては致死性の非常に高い危険な病気として広く知られて来ましたが、医学の発展により非常にすぐれた効き目を持つ抗生物質が開発されたことにより死亡率は激減しました。

しかし免疫力の低い乳幼児や高齢者が発症した場合にはうまく抗生物質が効かずに死亡例に至ってしまうことも珍しくなく、現在なお日本人の死亡原因の第4位となっています。

さまざまな原因によって起る肺炎ですが、特に高齢者が注意をしなければいけないのが「老人性肺炎(誤嚥性肺炎)」です。
老人性肺炎はものを飲み込むときに誤ってウイルスを呼吸器に入れてしまうことによって引き起こされるもので、特に高齢者の発症例が著しいことからその名前で呼ばれています。

誤嚥性肺炎のしくみと予防法

老人性肺炎こと誤嚥性肺炎の最大の特長は、ものを食べて飲み込むという動作が感染の原因になってしまうということです。
私達は普段ものを食べるとき口腔内で咀嚼をしたものを飲み込むことで胃に送っています。
このときちょっと体の機能がうまく働かないと、正しく胃に食べ物が入らず激しくむせたり咳き込んだりしてしまいます。

これは体の機能として自然に備わっている、呼吸した空気は肺に、食べ物は胃にという枝分かれしている通路が上手に切り替えされないことによって起こります。
若い時期にはこの行き先間違いはそれほど頻繁に起るものではないのですが、高齢者になると頻発するようになってしまいます。

問題はそうした行き違いにより本来胃に入るべき食べ物が肺につながる気管支に張り込むことで、食べ物の中に含まれていたウイルスや細菌が肺に運ばれてしまうということです。

私達の体の消化器である胃の内部には非常に作用の強い胃液が分泌されていますが、この胃液は体によくない影響を与えるウイルスや細菌を殺す役割も担っています。
しかし肺にはそうした殺菌作用はありませんので、ウイルスや細菌に対してはかなり無防備な状態に置かれてしまいます。

誤嚥性肺炎を予防するためには、食事中の咳き込みが頻発してきたら早めに対策をすることが大切です。
誤嚥が起こるのは嚥下のための機能が弱まっているということなので、早めに治療を受けないと肺炎以外に重篤な病気を招いてしまうことになります。