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高齢者にだけ起る肥満の原因とは

40歳を過ぎた頃から、急激に体が太りやすくなったと感じる人も多いことでしょう。
これは人の体はだいたい40歳頃をピークに急激に筋肉量が落ちていってしまうからで、日常生活の中でもすぐに息切れがしたり重い物が持てなくなったりといった不都合を感じるようになります。

それは60歳を迎える頃になるとより顕著に現れるようになり、男性ならば腹部が、女性ならば下腹部が大きく膨らむ「メタボリックシンドローム」の状態になってしまいます。

世間的なイメージではその人が肥満状態になるかどうかは自己管理の問題であり、体重を減らすことができない人はだらしない人であるかのような良くない印象が持たれています。

確かにそれも一つの原因かもしれませんが、高齢者の肥満の場合には自己管理や自己責任だけでは調整できないような体質の変化も起こってきます。

その一つが「サルコペニア肥満」と言われるもので、高齢化により急激に筋肉量が落ちそれが脂肪に変わることで急に太ったように見えてしまいます。

体の筋肉は腕や足など表に見えているものだけでなく内蔵を動かしたり支えたりするインナーマッスルも含まれます。
つまりサルコペニア肥満になると内蔵を正しく動かすことが難しくなるということなので、それがさまざまな病気の原因になります。

サルコペニア肥満の特長と予防

まずサルコペニア肥満が疑われるのは、体内の筋肉量が極端に落ち込んでしまっている人です。
できれば一家に一台用意してもらいたいのが体組成計付きの体重計で、日常的に体重だけでなく筋肉量も計測するようにしてください。

サルコペニア肥満の特長は見た目にはそれほど体重が変化しているようには見えないのに、筋肉量が標準よりもかなり低いいわゆる「隠れ肥満」も含まれるということです。

ですので体重のみしか計測できない体重計では、体内で進行するサルコペニア肥満を発見することができずに、進行が早まってしまうのです。

体の変化を自己診断するポイントとしては、まず片足だけで椅子から立ち上がることができるかということがあります。
椅子にまっすぐに腰をおろして腕を組み、その体勢で片足だけで立ち上がってみてください。

サルコペニア肥満の状態になっている人は体幹機能が著しく落ちてしまっているので、自分の体のバランスをうまくとることができません。

サルコペニア肥満を予防するために最も効果があるのが日常生活における運動です。
中でもウォーキングなど体を支えるための運動は効果が高いです。

逆に高齢者のダイエットとして非常に危険なのが極端な食事制限をする方法です。
テレビなどで流行している極端な食事制限を伴うダイエットはむしろ筋肉を減少させてしまうのでサルコペニア肥満を増長してしまいます。